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無車検・無保険車等取締り装置

走行中のクルマのナンバープレートを読み取る装置「無車検・無保険車等取締り装置」が、今年の秋より全国へ導入されるようです。走行中の自動車のナンバープレート

の番号をカメラで読み取り、データと照合、車検の切れたクルマを判別できるもので国交省が進めています。車検切れは、それとリンクして自賠責保険切れの可能性も大

きいことから、事故が発生した場合の賠償金の立替(政府の保障事業)問題に対し抜本的な対策として期待されているようです。

政府の保障事業とは、自賠責無保険車による人身事故の場合で、加害者から賠償を受けられない被害者の為の保障制度です。大まかには自賠責保険と同様の保障を国

(国交省)から受けられます。 この「自賠責無保険」による被害者救済の支払いは、2017年度1年間だけで5億3000万円。1件平均で約370万円かかっているそうです。

同じように、加害者のわからないひき逃げ事件でも支払いを行っています。国土交通省自動車局保障制度参事官室は「無保険車の事故は、死亡、後遺障害を残すケースが

多く支払い額が高くなる傾向が強いです」としています。

今回導入される装置は、走っている車両に対してスピードガンのようにカメラを向けるだけで、まずは無車検車かどうかがわかるみたいです。自賠責保険の加入期間は

車検の有効期間をカバー(但し、車検満了から1か月間)しているので、無車検車=ほぼ無保険車の可能性が大きいものです。ナンバーの照合で「無車検車である」と

いうところまで確定できるため、その場で公道走行を禁止させることができ自賠責保険が有効かも即判断が可能でしょう。

因みに、自賠責無保険車の保障が保険料収支を圧迫しているとの一部意見があるようですが果たしてそうでしょうか?まだ解決したとは聞いていませんが、20年も前

から自賠責保険の運用益約6,100億円が一般会計に繰り入れられたままになっている問題があります。この額から考えれば2017年の5億円など(20年間の累計

額にしても)大した問題ではないようにみえてきます。

 

 

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